1992年3月
1992年3月に春休みを利用して中近東に行ってきました。トルコ、シリア、ヨルダンの3国です。目的はシリアのパルミラやヨルダンのペトラなどの遺跡です。アラビアのロレンスを見て行ってみたくなりました。
イスタンブール→アンマン
シンガポール経由でトルコのイスタンブールにつきます。トルコは後回しでヨルダンに先に行くことを画策します。ヨルダン大使館でビザを取って飛行機チケットを購入します。イスタンブール⇔ヨルダンの首都アンマンの飛行機チケットはイスタンブールで購入すると往復200ドルぐらいで手に入りました。イスタンブールはまた戻ってくるので軽く街をぶらつくぐらいで早々にヨルダンに飛び立ちます。写真はイスタンブールのブルーモスクです。
アンマン→ペトラ
アンマンではシリア大使館でビザを取っておきます。1泊したあと乗り合いタクシーを使ってペトラに向かいます。3時間ぐらいかかるとのことです。周りに何もない1本道を南に走ったあと、少し横道に入ってしばらく行ったところで降りるように言われました。本当にあっているのかなあと思いながら、店に入るとペトラ遺跡の近くの宿泊施設のでした。
ペトラ遺跡はまわるのに時間がかかるので、翌朝早めに出発です。宿泊施設からちょっと歩くとペトラ遺跡の入口になります。入口付近には馬に乗って遺跡を案内してくれるガイドがたむろしていますが、ガイド料がもったいないのでこちらには乗らずに歩いて行くことにしました。
ペトラ遺跡にはシークと呼ばれる細い岩の峡谷を通っていきます。この峡谷はわずか数メートルの細さしかない部分もあり、シーク脇には水路もみられます。
1.5kmぐらい狭い峡谷であるシークをすすんでいくと・・・。
その終着地点でエル・カズネと呼ばれる神殿が突然現れます。インディ・ジョーンズの撮影で使われた所ですね。この演出は分かっていても度肝を抜かれます。エル・カズネはペトラ遺跡の中でも一番有名な岩壁を削って造られた神殿で、光の加減によってさまざまな色に変化すると言われています。
エル・カズネからさらに奥に進んでいくと、岩から削りだされて作られた岩窟墳墓群がみられます。
ペトラはローマに支配されていた時期があり、ローマ劇場とローマ人たちによって作られた街があります。石畳が敷かれての両脇には巨大な列柱が立ち並んでいます。
さらに奥の丘の上にあるエド・ディルを目指します。エド・ディルに行くには800段の階段を上っていかないといけません。ロバなどに乗っていくことも出来ますが節約のために歩いていきます。
なんとかエド・ディルに到達です。エル・カズネよりも大きいですが、感動はエル・カズネの方が上です。横から神殿の一番上の屋根?の所まで行けます。
ここからは周囲の山というか渓谷がみられます。このペトラ遺跡は今まで行った中でも最高の遺跡で大満足でした。
ペトラ→アカバ
ペトラからまた乗り合いタクシーで南に進み、ヨルダン唯一の海の街アカバに行きます。写真の左がサウジアラビア、右がイスラエル、奥にエジプトが見えます。海は紅海になります。
アカバではちょうど同い年ぐらいの日本人6人と出会いました。アカバではちょうどラマダン(断食期)で、昼間は買っておいた食べ物を宿の屋上で人に見られないように食べるようにしました。日が沈んでからはみんな食べていいので、反対に祭りのように賑やかです。
出会った日本人の一人がダイビングのライセンスを取りたいから一緒に行こうよと言われました。PADIのライセンスで3日かかるとのことです。もう1人とあわせて3人で急遽ライセンスを取るためにスクールに入りました。ただ、試験も含めて全て英語で、言い出しっぺはやってられないと1日目でリタイアしエジプトへ旅立ちました。結局、残った2人でなんとかライセンスを250ドルで取得しました。写真は教えてもらったインストラクターです。
アカバ→アンマン→ダマスカス→パルミラ
アカバでライセンスを取るとすぐにアンマンに戻り、1泊したあと一気にシリアのダマスカス経由でパルミラまで行きました。午後にはなんとかパルミラに到着。山脳頂上にはアラブ城が見えます。このお城にも自分で上って行くことが出来ます。
パルミラはローマ時代の建築物が残る遺跡です。瓦礫砂漠の中にポツポツと遺跡が見られます。特に入場料も無く自分で勝手に歩いて散策します。
当時はすごく栄えた都市だったのでしょうね。記念門から列柱道路が続きます。
四面門と呼ばれる大きくて立派な門です。こちらもローマ文化の影響を強く受けているようです。
周りはこのような何もない砂漠で、周囲の景色と遺跡がすごく良い雰囲気をかもしだしています。
2時間ぐらいかけてパルミラ遺跡を散策し、ダマスカスに戻りました。
パルミラ→ダマスカス
スーク(市場)をまわったり、近くにある世界最古のウマヤイドモスクを見に行きました。イスラム教の第四の聖地とも言われるそうです。
宿で同室だったシリア人です。ここの宿はたしか1泊200円せず、とてもリーズナブルでした。
ダマスカス→アンマン→イスタンブール
ダマスカスからまたバスでアンマンまで戻り、アンマンからイスタンブールに戻ります。ロイヤルヨルダン航空はあまり日本では見ませんよね。結局シリアとヨルダンで2週間ぐらいでしたが、ダイビングのライセンスを取ったりで、時間が全然たりませんでした。
イスタンブール→カッパドキア→イスタンブール
イスタンブールに戻ってキノコのような奇岩で有名なトルコ中央部にあるカッパドキアを目指します。トルコの長距離バスはベンツのバスでとても快適です。しかも夜行バスなのでホテル代と時間が節約できるのでありがたいです。
カッパドキアに到着すると時間を有効にまわるためにツアーに入りました。カッパドキアには4世紀ぐらいからたくさんのキリスト教徒がすんでいたそうですが、イスラム教徒の圧迫が強くなり、それから逃れるために岩を削った洞窟の住居や洞窟教会、修道院などが作られたそうです。
半日かけてカッパドキアをまわって、また夜行バスでイスタンブールに戻ります。
イスタンブール→ブルサ
イスタンブールに戻ってきてアヤソフィア見学。もともとキリスト教の大聖堂として建てられたけどイスラム教モスクに改修されたとのことです。
泊まっていたホテルの近くにあるサバサンド。おいしくて通ってました。
イスタンブール以外にも行きたいけれどもうあんまり日にちがない。イスタンブールから近くのブルサにはスキー場があるとのことで思い立ってブルサに出発。結局スキーはできなかったけど、トルコ式麻雀は見ることができました。
ブルサ→イスタンブール→帰国
またイスタンブールに戻って残りの日を過ごします。イスタンブール旧市街のある半島の先端部分にあるオスマン帝国の君主が居住したトプカプ宮殿にも行ってきました。トルコ・シリア・ヨルダンで1ヵ月はなかなか無理でしたね。シリアとヨルダンだけで1ヵ月まわってみたいものです。